2022.04.19.Computer System 授業内容
この記事は職業訓練校の受業の内容の要点をまとめたものです。 職業訓練校を検討されている方が居たら参考にしてください。
2022.04.19.Computer System
コンピュータ構成要素
この回ではコンピュータを構成する装置とそれぞれの役割、そしてCPU内部の仕組みを学習します。
到達目標
- コンピュータの5大装置を知り、当人なりに説明できる。
- プログラム動作の仕組みを知り、当人なりに説明できる。
- (計算問題の準備)コンピュータの補助単位を知る。
- フローチャートと疑似言語の、『分岐構造』を、読み書きできる。
決定表(デシジョンテーブル)
条件とそれに対する行動を整理した表のこと。
記述ルール
- 見出し部
- どういった決定表なのかを示す(名前を付ける)
- 条件表題部
- 条件を記入
- 条件記入部
- Y(YES): 条件が満たされるとき
- N(NO): 満たされないとき
- -: 行動に影響を与えない
- 行動表題部
- 行動を記入
行動記入部
- X: 実行するとき
- -: 実行しないとき
見方としては縦に見る。
- 条件 -> 行動(結果)が出されるので、書く際も縦に考えた方が良いであろう。
出題分析(過去問)
- システム開発で用いる設計技法のうち、決定表を説明したのはどれか。
- (ウ)
- 条件の組み合わせとそれに対する動作とを表現したものである。
- (ウ)
ITパスポート過去問
出典:平成22年秋期 問69
二つの変数xとyに対して,次の手続きを(1)から順に実行する。処理が終了したとき,xの値は幾らになるか。
〔手続き〕 (1) xに2を代入し,yに3を代入する。 (2) yの値から1を引いたものをyに代入する。 (3) xの値とyの値を加えたものをxに代入する。 (4) y≠1なら手続き(2)に戻り,y=1なら終了する
x = 2, y = 3 y = y - 1 // y = 2 x = x + y // x = 4 -> y = 2 なので (2)へ戻る y = y - 1 // y = 1 x = x + y // x = 5 -> y = 1 なので、処理を終了する この時のxは、5。
ITパスポート平成22年春期 問79
業務の改善提案に対する報奨を次の行に基づいて決めるとき,改善額が200万円で,かつ,期間短縮が3日の改善提案に対する報奨は何円になるか。ここで表は,条件が成立の場合は Y を,不成立の場合は N を記入し,これらの条件に対応した時の報奨を○で表してある。 -> 10,000円
出典:平成16年秋期 問15 アルゴリズム
試験の合否を判定する次の決定表から読み取れるものはどれか。ここで,試験は労務管理,経理及び英語の3科目で構成され,それぞれの満点は100とする。 -> (エ)
出典:平成21年春期 問21 ファイルシステム
絶対パス名 ¥a¥a¥b¥c を持つディレクトリがカレントディレクトリであるとき、相対パス .¥..¥..¥a¥b¥file をもつファイルを絶対パス名で表現したものはどれか。 ここで、ディレクトリ及びファイルの指定方法は、次の規則に従うものとする。 -> \a\a\a\b\file 手書きで書いた方が理解しやすい。
センサー技術
- 情報の収集・転送
- ウェアラブルデバイス
- 使用者が身に着ける端末のこと
- ヘルスケアの分野で多くのサービスや製品が登場している
- 将来的には蓄積されたデータの利活用が期待される
- センサーの種類
- 音や照度、圧力、超音波、電磁気、顔や指紋などの人感センサーなど
- 人間の五感に相当する感覚、自然界の物理現象、科学的性質などを読み取るものなど
- ありとあらゆる種類のセンサーがある
- こうしたセンターから検出した情報は、インターネットを介してクラウドに送信される 情報を収集・分析するIoTの要素であるセンサーはモノ自体と、その周辺環境の状態を感知しデータを収集するために欠かせないものである。
- モノとの組み合わせ方によって、得られるデータの質や幅が広がる
- センサーによって収集できるデータの種類は多種多様
- 例えば目や耳、鼻や舌といった「人間の感覚器」に例えると把握しやすい
- 例: カメラ・赤外線 -> 目(感覚), マイク -> 耳(聴覚), etc...
- センサーを検出の対象で分類
コンピュータシステム
合格教本第2章
- コンピュータ構成要素
- プロセッサ、メモリ、入出力装置など
プロセッサ
- プロセッサ、メモリ、入出力装置など
- 内容はコンピュータの仕組み全体を含んでいる
- 動作原理としては論理回路とアドレッシングの出題が目立つ
コンピュータの構成と動作
コンピュータの中身
- 制御装置
- 演算装置
- 記憶装置(主記憶装置・補助記憶装置)
- 入力装置
- 出力装置
処理装置
- 一般的にはCPU, プロセッサと呼ばれる
- 演算装置や制御装置を持つ
- コンピュータの中核装置として、演算処理や各装置への制御を行う
上記のような(コンピュータの中身の)基本構造(コンピュータアーキテクチャ)の大元は、数学者フォン・ノイマンが提唱したのノイマン型コンピュータと呼ばれるコンピュータである。
ノイマンコンピュータ
- プログラム内蔵方式(stored program)
- あらかじめプログラムとデータを主記憶装置(メモリ)に格納しておく方式
- プログラムやデータを入れ替える事で、処理内容の変更に容易に対応できる
- ストアドプログラムとも呼ばれる
- 逐次制御方式(sequential control)
- 命令を主記憶装置から取り出して解読し、その内容によってデータを取り出し、処理を実行するという一連の流れを自動式に繰り返すことで、プログラムを実行していく方式
- 自動的に繰り返す処理
- ①命令を主記憶装置から取り出す
- ②取り出した命令を解読
- ③解読した内容にそってデータを取り出す
- ④処理を実行
- ⑤ -> ①に戻る
- 自動的に繰り返す処理
- 逐次制御に対して、先回り制御を行うパイプライン処理が考え出されている
- 命令を主記憶装置から取り出して解読し、その内容によってデータを取り出し、処理を実行するという一連の流れを自動式に繰り返すことで、プログラムを実行していく方式
非ノイマン型コンピュータ
脳神経回路の仕組みをもとにしたニューロコンピュータ、量子力学を情報処理に応用した量子コンピュータなどが挙げられる
昔はコンピュータと言ったらノイマン型コンピュータしかなかった。
CPUの種類
- CISC(Complex Instruction Set Computer)
RISC(Reduced Instruction Set Computer)
パソコン&サーバ: CISC
- 現在のパソコンに使われるCPUの主流はCISC
組み込み: RISC
- 低電圧で稼働する事
CISCの特徴
- 命令セット
- 簡易な命令から高機能な命令まで多くの種類がある
- 命令長
- 命令ごとに異なり、長い
- レジスタ数
- 少ない
- 命令実行方式
- マイクロプログラム制御方式
- パイプライン処理
- 適さない
- 同一処理当たりのステップ数
- 少ない
RISCの特徴
パッパと処理したい - 命令セット - 単純な基本的な命令に制限される - 命令長 - 固定長で短い - レジスタ数 - 多い - 命令実行方式 - ワイヤドロジック制御方式 - パイプライン処理 - 適する - 同一処理当たりのステップ数 - 多い
マイクロプログラム制御の特徴
- 処理速度
- 低速
- 拡張性・機能保守
- 容易
- エミュレーション
- 可能
ワイヤドロジック制御の特徴
- 可能
- 処理速度
- 高速
- 拡張性・機能保守
- 困難
- エミュレーション
- 不可能
CPUの構成と動作の仕組み
レジスタの種類
制御装置内にある制御用レジスタと、演算装置内にある演算用レジスタに分けられる。 - 制御用レジスタ - 命令アドレスレジスタ(IAR: Instruction Address Redister) - 次に実行する命令のアドレスを記憶する - 色々な別名がある(それだけ試験に出ているということ) - プログラムカウンタ、プログラムレジスタ、命令カウンタ、逐次制御カウンタ - 命令レジスタ(IR: Instruction Register) - 主記憶から読みだされた命令を収納するレジスタ - 内容は命令解読器で解読される - 演算用レジスタ - アキュムレータ(塁算器) - 演算装置内にある演算用レジスタで、演算結果や演算途中のデータ格納される - インデックスレジスタ(インデックス = 指標) - 命令の番地部(アドレス部)を指定する値が入る - 汎用レジスタ - 計算用、アドレス指定用など、さまざまな用途に使われるレジスタで、複数が備わっている
プログラム動作の仕組み
- コンピュータは、「入力する」「計算する」「出力する」などの基本動作を指示する「命令」によって動いている。
- これら一連の命令を組み合わせたものがプログラムである。
- プログラムの実行に先立ち、主記憶装置上の連続した領域にプログラムが格納(ロード)され、実行開始番地(アドレス)がプログラムレジスタにセットされ、同時に必要なデータも主記憶装置に読み込まれる。
- -> プログラムの実行に先立って、メモリ上(主記憶装置上の連続した領域)に複数のプログラム(命令)が格納される。この格納を、ロードという。
- 主記憶装置上のプログラムは、命令サイクルと実行サイクルを繰り返すことで処理を進めていく。
命令サイクル(Iサイクル: Instruction fetch cycle)
- 主記憶装置から命令を取り出し、命令を解読する一連の工程のこと
- 命令フェッチとも呼ばれる。
実行サイクル(Eサイクル: Execution cycle)
- 命令を解読し、解読された命令をアドレス番地に基づいて、実行 -> 処理結果の書き込みを行う工程のこと
CPU命令実行サイクル
ひと命令の実行は、「命令読み出し」 ->「命令の解読」 -> 「有効アドレスの計算」 -> 「オペランドの取り出し」 -> 「命令の実行」 -> 「結果の書き込み」 と言ったステージに分割される。 それぞれのステージの実行にかかる時間をマシンサイクルと呼ぶ。
- ①命令フェッチ(Fetch)
- 命令を主記憶から取り出し、CPUの命令レジスタに取り込む
- ②命令の解読(Decode)
- 命令コードを解読する
- ③実行アドレス計算(Address Calculation)
- 命令対象となるオペランドの格納場所を計算して求める
- ④オペランド読み出し(Read)
- 主記憶の実行アドレスにアクセスし、オペランドを読み出す
- ⑤命令の実行(Execution)
- 命令を実行し、必要に応じて結果データを主記憶に書き込む
単位、補助単位とべき乗
- コンピュータで利用される単位は、次のようになる。
- bit(ビット) = コンピュータで表現される最小単位。情報は0か1のみ。
- byte(バイト) = 8ビット -> 1バイト
以下、補助単位 - T(テラ) --> 10¹² - G(ギガ) --> 10⁹ - M(メガ) --> 10⁶ - k(キロ) --> 10³ - m(ミリ) --> 10⁻³ - μ(マイクロ) --> 10⁻⁶ - n(ナノ) --> 10⁻⁹ - p(ピコ) --> 10⁻¹²